ITCとは

平成15年8月10日現在

1.起源

 昭和43年に永井道雄元文部大臣、エドウィン・O・ライシャワー元駐日大使らの提唱により、「コミュニケーション能力を身につけた国際人の養成」という目的の下、財団法人語学教育振興会(COLTD=コルト)が設立された。このCOLTDの一企画として行われていた外国語の短期集中訓練合宿(Intensive Training Course)が、現在のITCの発端である。
 COLTDは年2回の大学生ITCの他、社会人やフランス語のITCを開催するなど多彩に活動し、多くの人材を輩出した。しかし残念なことに、COLTDは坪井忠二常任理事・東京大学名誉教授の他界を機に、60年夏のフランス語ITCを最後に解散してしまった。
 最後の大学生英語ITCとなった58年夏のセミナー参加者の間では、COLTD解散を惜しむ声が強く、翌年には学生有志により独自にITC(COLTD NOVA ITC Reunion Camp)を開催した。

2.ITC運営委員会の発足

 COLTD NOVAを足掛りとし、参加者を広く全国から公募するITCを開催しようという有志がITC運営委員会を組織し、昭和60年春、その第1回合宿を開催した。ITC運営委員会は、COLTDのITCを継承して、英語によるコミュニケーション能力の向上のため英語だけで練習・生活する合宿を、定期的に開催する運営主体である。セミナーを経験した学生有志によって構成されているため、企業とは異なり永続的なスタッフを持つことはできない。しかし、合宿の意義を認識し、営利を求めることなく、発足以来ほぼ春夏年2回の合宿を開催してきた。

(〜現況〜平成13年4月追記)
 近年、英語に関心のある学生が容易に英語圏に短期留学できるようになる一方、就職活動が厳しさを増すなどの状況も生まれている。こうした背景もあってか、合宿自体は成功を続けるものの、次第に学生のみによる準備が難しくなってきた。特に平成10年夏ITCは暫定的に卒業生のみが委員会を構成。その後いったんは多くの学生委員に恵まれたものの、12年夏は事情により中止、翌年春は企画も見送られた。
 そこで有志が話し合った結果、13年夏より、可能な範囲で卒業生有志も委員会に加わり得ることとした。「卒業しても、ITCのような勉強の場を持ちたい」といった声は多い。また、学生時代にITCに参加していない卒業生にも、対象を拡げる。学生団体としてのこれまでの実績を大切にしつつ、今後は、学生と卒業生が一体となり週末などを利用してITCを開催、研鑽を積んでいく。

〜セッションの例〜

Opening …開会式。合宿を始めるにあたっての連絡。参加者自己紹介。

Games …簡単なゲームを行い、お互いの名前を覚える。緊張をほぐす。

Music Lyrics …音楽を鑑賞して歌詞を聴き取る。全員で歌う。

Word Association Speech …短い準備時間でスピーチする。

Skit …グループ毎に寸劇を創作して発表する。

Party…夜食を囲みつつ自由に会話を楽しむ。

Discussion …特定のテーマについて話し合う。

Recreation …グループ毎に会場外に出かける。もちろんこれも英語で。

Making Stories …バラバラにされた一つの物語を、グループ毎に正しい順序で並べ替える。

Speech …全員が3〜5分程度のスピーチをする。テーマは自由。締めくくりのセッション。

Closing Ceremony …閉会式。Certificate の授与など。

★参加者の英語のレベルは全く関係ありません。英語が専攻の人もいれば、これから取り組もうという人、取り敢えず参加してみたという人もいます。全体に友好的、和やかな雰囲気で、楽しみながら勉強になる合宿です。良い思い出にもなります。ご参加をお待ちしています。

4.姉妹ITC

 私達が活動を続けるにつれ、ITCの趣旨・活動に共感した参加者や卒業生が、当IT C運営委員会とは別に、特色を出しつつ独自のITCを開催するに至っています。いずれ も、金〜日や祝日と組み合わせた日程を組むようにしている模様です。以下にそれらのうち把握している団体の 概略を紹介します。(これらは各ITCの文責による公式の説明ではない。)これらにご関心をお持ちの方は、取り敢えずITC運営委員会にお問い合わせ下されば、可能な限りお取り次ぎ致します。

 ・ ITC WEST(関西ITC)=毎年10〜11月頃。主に学生が対象。
 ・ 虎の穴ITC =年3回程度、関西で開催。主に社会人が対象。
 ・AD-HOC ITC=主に大学生英語ITCに参加した卒業生や社会人が対象。
   不定期か。川崎市内などで開催。
 ・ LITC(仮称)=主に大学生英語ITCの卒業生やその友人が、月に1回程度集まって
   英語のみで会話する集まり。場所は都内の喫茶店などで、比較的少人数のサロン的な雰囲気。
   平成15年1月に第1回を開催。

(各ITCの方へ=間違いがあればご指摘下さい。あるいは、紹介文を送って頂ければありがたく存じます。)

E-mail: 'KUSAKA Takeo', the webmaster.
( ... Will forward messages to the committee in case of need. )

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